江角マキコさん
篠原組参加歴: 『命』(02年)主演
今回の作品は、映画であってもちろん脚本があるのに、篠原監督自信がまるでドキュメンタリーを見ているように受け止めてくれたなら、それが一番成功なんじゃないのかな、と私も豊川さんも思っていました。
セリフをなぞるような演技ではなくって、まるでそこにいる私たちを篠原監督がある驚きを持ってキャメラを回してくださったら、それが一番成功だと思うし、そういう風にしないとこの脚本は成り立たないなって思っていました。
(終盤の豊川さん演じる東さんがどんどん衰弱していくシーンでは)
あの頃は演技をしていたというより、何も考えずとにかくその場にいさせてもらったっていうか、セリフはもう全部入っていたので、セリフのことも忘れてとにかく一緒にそこに居たっていう感じですね。だいたい、どっかセリフって意識するんですよ。100%覚えたつもりでも、やはりセリフって意識するんですよね。でもこの映画に関しては、もう自分の言葉として、その時はじめて生まれてきた言葉のように出てきました。それは、皆さんの環境づくりも親切だったと思います。スタッフの方々の協力がないとそう言う風な場所にはならないので、集中できる場所をつくってくださったというのは、篠原監督をはじめとして皆さんに感謝しています。
明日は死ぬ気で生きなきゃいけないな、と本当にこの映画を見終わった後は思いました。命があるってことは当たり前じゃないんだ。自分たちが赤ちゃんのときにどれだけ両親が愛をもって、いろんな不安をかかえながら、自分を育ててくれたはずだと。そこから一人歩きを始めて、東さんと柳さんが出会ったようにいろんな人と恋に落ちて家庭をもつわけですけど、やっぱり生きたくとも生きられない辛さっていうのは言葉に変えられない。ただ生きているときって、当たり前に生きちゃうじゃないですか、だから、そこのところの理不尽さっていうか・・・。でもやっぱり私はあの映画をやって、私自身、映画を見てから本当に今日を大切にしようと思っています。今あることが全てだなって。いつか死んじゃうから今のうちに頑張ろうっていうんじゃなくって、もっと前向きに、今があるということはすごく素晴らしいことだと感じられるようになりました。私にとってもすごく人生を変える映画になったんじゃないのかなって思います。
--メッセージ
映画っていうのは、見られる方のいろんな思いやそれぞれ感じ方として本当に自由であり、そこが映画の素晴らしいところだと思います。私もこの映画を見て自分の人生観が変わりました。命とか人との繋がりっていうものを心から見直せたっていうか。とてもいい作品なので、たくさんの方に見ていただきたいです。若い方にも見ていただきたいですね。これから社会に出て、これからいろんな人と関わっていく高校生や中学生の皆さんにも、ぜひぜひ見てもらいたいなって思います。
取材協力:東映株式会社
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