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eau de vie撮影レポート
■Vol.13■ 10月18日「男だけのフィニステール」

休み明け。 スタッフの何人かは具合悪そうにしていた。飲みすぎか。
いいことです。二日酔いで「フィニステール」。
その前にタツタ酒店があった。 やっと群造の登場です。
さすが松風町。朝から濃い。AM8:00頃にしてロケ現場の酒屋の周りを、酔っぱらいのオヤジがウロウロしてる。 中でもとりわけ一人困ったのがいました。誰にからむというんじゃなく、叫んでいるのです。少しうるさいか。
本当は思いのたけをひとしきりぶちまけさせてあげたいのだが。ごめん、今日はちょっと。そのおじさまは近くのビルの非常階段の3Fの踊り場で、歌うように叫ぶ。 制作・村田、出動。彼にふさわしい役どころだ。
そして次、その辺にフラフラしていた、同じ酔い方のおじさま。酔っぱらい仲間のよしみで説得してもらっている。毒は毒をもって制すか。

午後は「フィニステール」。 これも濃い。 順三郎はじめタツタのおやじ、カオルそしてリツ子の夫。この4人がカウンターで酒を飲む。もう酒の味がかわるね。焼酎はスコッチになり、スコッチはカルヴァドスになり、カルヴァドスはどくだみ酒になる。今夜の「フィニステール」は男の園だ。花瓶にもユリがあふれている。どくだみの花じゃだめなんです。可憐なおやじじゃなくちゃ。そして、たあいもない話に花を咲かせ、虫のようにうるさく飛んできた山田辰男のリツ子夫にによって、その花の中心に注射針をさされる・・・ ちゅう・・・。
男3人でコニャックを飲んでいるのがいいですね。 ブランデーグラスみたいなものではなく、広口グラスでそれをガッチリつかんでグビッと。 昔、何かの本でアルフレッド・ヒッチコックが好きな酒のカルヴァドスを広口グラスでいつもというのを知り、そう言えばそういう飲み方は素敵かもしれない、と。
バーでそんな酒を頼むときには「グラスはロックグラス(ファッショングラスとも言う)でお願いします」と付け加えることにしています。琥珀色の液体がわりと低い水位でゆらゆらしているのはきれいだし、飲む時の香りだって、ストレートにたちのぼり男らしい。素直に飲めそう。いつでもどこでも。
その日「フィニステール」では、それぞれ広口グラスがそれぞれの男の指でにぎられもてあそばれた。いい、いいですこういうの。

そして今ごろ相馬倉庫では、着々と「フィニステール」通りが出来上がりつつあるのだろう。美術部・小澤氏はじめ渡辺さん、柳沢さん、いつも遅くまでそして寒いなか、本当にご苦労様です。撮影現場とは離れ、広い広い倉庫の中で図面を引き、それをすごいスケールで立ち上げてくれる。と同時に、それらは彼らの想像力が加わる。おそらくそちらの方が大事なのだろう。ものを忠実に作り上げるということは、たとえそれが美しいものであっても、過程はそうでは無いことが多いのでしょう。泥だらけ、ペンキだらけになった彼らの服を見てると切なくなる。大変な労力を使わせてしまって・・・
あんなこと書かなければ良かったなぁ・・・と思うこともあり。早く終わって温泉にゆっくりつかってね。

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