今度はフレンチレストラン「ラ・テール」の番です。
無事に、ホワイトアスパラガスも到着。地球の裏側から。
そうです。オーストラリアは今、春。旬の季節なんですね。
ラ・テール食料庫にはきっちり野菜、くだものなどが収納され、午後の斜陽が差しこんだ静かな部屋で火露見は犯される。 フェルメールの絵の女はミルクを注いでいるけれど、ここではミルク(井ノ上の)を注がれる女がいるのです。 本当にアスパラガスの穂先の形はやはり似ているのです。あれに。
フランスでもその象徴として名高く、私自身もその印象が強くて、ついつい火露見に与えてしまったのかもしれません。あれとか、そのとか、ごめんなさい。 でも、あれが、ああでそんなのだからいいんですよ。
なにはともあれ、女と料理を偏執的に愛しすぎた井ノ上の美意識が結集した「ラ・テール」には、火露見がまるで蜘蛛の巣にかかった蝶のようにパタパタ快楽を味わっているのです。アスパラガスのおいしさを身をもって体験し、さらにもっとおいしいものへ・・・と沈黙の旅をつづける火露見。小山田サユリは、その小さな体で、もっともっと遠くに行って欲しいと思う。 食料庫、トイレ、ロッカールームを越え、はたまた「ラ・テール」自体も越え、火露見は彼女が一番必要とするもの、守らなくてはいけないところの世界へとたどりつけばいいと思う。
そして、シェフ井ノ上・松重豊。あの鋭い眼光と攻撃的なオーラは、順三郎と似ても似つかぬ男性ホルモンのなせる技。あの大きな体で、調理場で包丁を振りかざし火を使う様子を想像するだけで、私も火露見のように「アタシも料理して」と思ってしまいます。包丁を突っ込まれて肉を割られ、火にあぶられ、ソースをかけられる・・・・
とはいえ、料理される前に素材が大事。いい素材になるように頑張ろう。
それにしても、きっと料理したらおいしいだろうな、という人はいる。例えば「オー・ド・ヴィー」プロデューサーの松田氏。
キメ細やかなモチ肌に、良質なたんぱく質と酸化していない脂をしっとりと含んでいて、大変おいしそう。刺身はどうかと思うが、煮込みやグラタンで味わってみたい。「あぁ、腸詰にしてもいいなぁ」。次においしそうなのは、篠原監督でしょう。猫缶用に。うそです。
今日の分の「ラ・テール」は食料庫、ロッカールーム、トイレのシーン。明日の客席のシーンは違う場所。あさっての厨房はまた違うところで・・・という多面体的、合成レストラン「ラ・テール」は営業中。
そして、火露見が夜な夜ないじめられる・・・
こうもり城のようなのです。
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